アマチュア無線局JAФOC開局(ジェイエイゼロオーシー)
 ○アマチュア無線局の開局と送受信機の製作
アマチュア無線連盟
1959年(昭和34年)にアマチュア無線局「JAΦOC」開局。当初は3.5MHz、7MHz、の2バンドでした。その後、50MHz、144MHz、430MHzを追加いたしました。写真は開局当時のQSLカードそして日本アマチュア無線連盟の会員証です。従事者免許は終身免許であり詰め襟の写真のままで現在でも有効です。

初期のシャック開局当時のヨシロン左の写真は開局当初の無線機一式です。机の上に受信機と送信機用電源装置が並んでおります。電源の上に重ねてあるダイアルの付いたBOXがVFO(VariableFrequencyOscillator)です。
右側のラックは上段がアンテナカップラー、中段がHF帯の送信機、下段が変調機です。送信用には「UY807」(通称ハチマルナナ)と呼ばれるダルマ型の真空管を使っていました。


50MHz送信機シャーシ裏側変調機

829Bソケットつき829B真空管写真左と中央が50MHzの送信機です。
右の写真は変調機です。
50MHz送信出力管には「829B」と呼ばれる特殊な外形の真空管を使用しました。この写真ではよく見えないので類似型の「832A」の写真を下記に示します。角のように見えるのがプレート電極です。

VHF送信管832A(写真右はソケット付き)


1962年シャック左は1962年頃の無線局の写真です。この頃にはラックも2列となり内容もかなり充実してきました。
VFOの上には50MHz受信用のコンバータが見えます。
通称クリスタルコンバータと呼ばれ局部発振器に水晶(クリスタル)を使用した周波数の安定度の高い受信機でした。
全てが自作セットで既製品は1台も有りません。
使用アンテナはHF帯は1波長のダイポールを、VHF帯には4エレメントのYAGIアンテナを使用しておりました。壁にはJA1YLさん(日本初の女性HAMだった様に記憶してますが・・・違ったかな?)のQSLカードが見えます。



下は茅野市のマラソン大会の連絡用に無線局一式を移動局として屋外運用を行ったときの写真です。またこの装置は信越地区の非常無線コンテストなどでも活躍し第4位に入賞する事が出来ました。

         

野外移動局移動局運用移動局運用ー2


      当時の信濃毎日新聞の切り抜きより


当時所属していた大学の無線研究部室(JA1YAY)と軽井沢での移動通信時のスナップ写真です。
右はJA4NQ貴田さんのホームQTHの写真です。(2000年撮影やっとカラー写真が登場です。)

JA1YAY局軽井沢移動JA4NQ貴田さん
 JA1YAY局 写真はJAФLJ中村さん       軽井沢移動中 JAФOC局長          JA4NQ局 貴田さん


無線機器、オーディオ機器製作調整の為の測定器

         

オーディオジェネレータ真空管式オシロオシロの画面
全真空管式オーディオジェネレータとオシロスコープ(共にリーダー電子製・昭和40年頃購入)
上記測定器は今日(2004年5月)でも完働品です。オシロは水平位置調整の可変抵抗器の径時変化の為か?写真の様に表示が左側にズレて居りますが波形はしっかりと出ております。

  ○オールトランジスタ式トランシーバの製作

1965年
(トランジスタ技術誌1965年1月号より抜粋)
今まではすべて真空管方式でしたがこの頃からトランジスタが使われるようになりました。携帯用無線機は電池で運用するため消費電力の少ないトランジスタは最適でした。送信出力部にはNECの2SC23を使用し、Vcc=24Vにて出力2Wを実現しました。当時の移動通信用としては国内では最高出力クラスのセットであり「トランジスタ技術」誌に「出力2W本格的トランシーバ」として紹介されました。残念ながら写真が残っていませんのでトラ技誌より転載させて頂きました。

50MHzトランシーバ

トランジスタ技術誌掲載



トランシーバ内部送信部拡大ロッドアンテナ

 
 ○出力10W 50MHz車載用トランシーバの製作
1967年(昭和42年)頃、当時としては最先端のオールソリッドステート出力10Wの50MHz車載トランシーバを製作しました。出力にはNECの2SC94を使用し、12V電源をDC-DCコンバータにて40Vに昇圧し10Wの出力を得ました。シャーシーは設計図を作り、秋葉原の鈴蘭堂に製作依頼しました。同じものを5台ほど製作し、車載ハム仲間で使用しました。

外観写真・パネルには音量、スケルチ、チャンネル切り替えSW、カバーを外すとこんな具合です。Sメータ、パイロットランプ、マイクコードが付いてます。       

シャーシ上側(左上の写真)は送信部です。左上の基板が発振&FM変調部下側の細長い基板は逓倍増幅部、右上の大きな放熱器が出力トランジスタです。中央に見えるパワートランジスタ2個はDC−DCコンバータ用です。シャーシ下側(右上の写真)は受信部です。左下の基板が高周波増幅部、その右の基板がオーディオ部です。上の細長い基板が中間周波増幅部です。右下はDC−DCコンバータ用トランスと送受切り替えリレーそして送信出力部です。その後1968年(昭和43年)頃に144MHz6チャンネルのオールソリッドステートの10W車載トランシーバを数台製作しましたが、残念ながら当時の写真、現物が残っておりません。
 ○アマチュア無線局 JK1NRW開局

1985年頃Yoshironの息子(チャキ)がJK1NRW局を開局しました。
QSLカードは野辺山の電波天文台を背景に親子で共用としました。
1990年頃自宅の屋根に7Mhzの3エレYAGIと144Mhzのダイポールアンテナを揚げておりましたが1999年自宅建て替え時に撤去してしまいました。現在は両局ともQRT(アマ無線用語:閉局)です。